チャドの反政府武装勢力が首都侵攻、デビ政権崩壊の危機(讀賣新聞)【ヨハネスブルク=角谷志保美】アフリカ・チャドからの報道によると、同国東部を拠点とする反政府武装勢力が2日、首都ヌジャメナに侵攻し、首都の大部分を掌握した。
戦闘はイドリス・デビ大統領が政府軍を指揮しているとされる大統領官邸を中心に3日も続いており、17年続くデビ政権は崩壊の危機に直面している。旧宗主国のフランスは軍用機を派遣し、3日未明から在留仏人らの国外退避を開始した。
デビ政権の転覆を目指す反政府勢力3派の連合軍は、約1週間前にチャド東部とスーダン西部ダルフール地方の国境地帯から、戦闘車両約300台を連ねて進軍を開始。2日朝に首都入りし、政府軍と激しく交戦した。反政府勢力側は同日夕、AFP通信などに「首都をほぼ制圧した」と語った。
一方、デビ政権の閣僚らは「首都は政府の統制下にある」と主張し、デビ大統領が大統領官邸から政府軍を指揮しているとする。3日は朝から政府の軍用ヘリが出動し、数千人規模の反政府勢力に反撃している。
デビ氏自身も、1990年に反政府勢力を率いて首都を制圧し、政権を掌握した。96年に複数政党制を導入して大統領に選出されたが、2005年に大統領の3選を認める憲法改正を実施してから反発が拡大した。
反政府勢力はデビ政権離反者らが指揮し、デビ氏が3選された06年の大統領選直前にも首都を侵攻したが、その際は数時間で政府軍に退けられた。政府側は、隣国スーダンが反政府勢力を支援していると非難している。チャド:参謀総長が死亡…政府側苦境か(毎日新聞)【ヨハネスブルク白戸圭一】アフリカ中部チャドの首都ヌジャメナでは3日、前日に侵攻した反政府勢力3派と政府軍の戦闘が大統領官邸周辺で続いた。旧宗主国フランスの国防省が同日、チャド政府軍の参謀総長が戦闘で死亡したことを確認するなど、政府側に不利な戦況となっている模様だ。
AFP通信によると、フランス政府はデビ大統領の避難に協力するとチャド側に申し出たが、大統領は拒否。チャドのアブダラーナスール国務相はフランスのラジオ局に「大統領は官邸で軍を指揮している」と述べた。政府側は戦闘ヘリコプターを投入し、反撃を試みているという。
中東の衛星テレビ・アルアラビーヤは、駐ヌジャメナのサウジアラビア外交官の家族2人が戦闘の巻き添えで死亡したと伝えた。
チャドを管轄する在カメルーン日本大使館によると、チャドには宗教関係者など9人の日本人が住んでおり、このうち8人の安全が確認できたが、女性1人と連絡が取れないため確認を急いでいる。 ダルフール紛争、放置しておいたらここまで拡がったか。